私たち消防業務のひとつである救急搬送は、そのほとんどが第三者からの119番通報により出動しています。通報時に傷病者の詳しい状態を聞き救急隊に無線で連絡します。救急隊は車中で傷病者に対する準備をし、現場到着時に適切な処置を行い医療機関へ搬送します。
しかし、心肺停止状態(心臓も呼吸も止まっている)の傷病者に対し、何の処置もされていなければ、その間の時間が長いほど、命の炎は消えていきます。
救急車が現場に到着するまでの時間が、心肺停止状態の傷病者にとって最も重要な時間であり、消防が行う救命処置の前に発見者、現場に居合わせた人(バイスタンダ-)の心肺蘇生法(決まった回数の人工呼吸と心臓マッサージ)や救命手当、応急手当が救命率の向上につながります。

生命に関わるケガや病気、または災害はいつ、どこでおこるか予想できません。家族や友人、職場の同僚など大切な人の生命を守るために普通・上級救命講習で正しい知識と技術を身につけていただきたいと思います。

桑名市消防本部・消防署・分署で行っている普通・上級救命講習では、心肺蘇生法で行う人工呼吸法や心臓マッサージの重要性や大出血時における止血方法など、生命に関わる人に対して行う救命手当を中心に、骨折時における固定の方法や意識のない人を危険な場所から運ぶ搬送方法など日常生活での外傷に対する応急処置などの講習を行っています。

 

「大切な生命」それをつなぎとめる時間は

みんな受けよう!救急講習左の図1はカーラーの救命曲線といい、心臓や呼吸停止、または大出血のケガをしたときに、何分くらいたつと命がたすからないかが曲線で示されています。救急車が現場到着するまでには、全国平均で約6分かかります。もし、呼吸や心臓が止まってしまったときに、救急車が到着するまでに手をこまねいて見ていたら、尊い命を救う事ができないことがこの図から分かると思います。心臓が止まってしまうような重篤な状態のときには、救命手当はもちろん、救急車をすぐ呼ぶことや救急救命士による除細動(電気ショック)、医療機関による高度な医療が、スムーズな連携プレーで行われることが救命のためには必要です。(図2参照)