新コラム「くわなの自然」について

 このコーナーでは、桑名市自然環境保護推進員の先生方が、毎回一つの自然に関するテーマについて掘り下げたコラムを掲載していきます。
 実はそうなんだ!桑名にもこんな自然があるんだ!という新たな発見があるかもしれません。年間4回程度掲載していく予定ですので、お楽しみに。
 
 また、これまでの「桑名の生きもの」の過去の記事は、引き続き桑名市ホームページ内で見ることができますので、ご覧ください。
桑名の生きもの まとめ [125KB pdfファイル] ※(各月の数字をクリックすると、記事を読むことができます。)

第1回くわなの自然「ヒナをひろわないで」

【桑名市自然環境保護推進員・日本野鳥の会三重  近藤  義孝】 

  • 春は繁殖の季節 

 春になると、野鳥たちはこずえの先などでさえずりを始めます。公園でホオジロやウグイスなどの声を聞きます。さえずりをしているのは多くの場合はオスです。メスはオスの声にさそわれて、カップルが誕生します。2羽は巣をつくり、卵を産み温めます。卵からヒナがかえるとエサを与えます。この時の親鳥は本当に忙しくエサを捕りに行きます。春は植物が柔らかい葉を出し、それを食べる虫たちが出てきます。その虫が鳥たちのエサになるのです。
 エサをもらってある程度大きくなったヒナは巣から出ていきます。巣立ちです。巣立ちをしてもしばらくは親からエサをもらいます。巣立ったばかりのヒナは警戒心が少ないので、人の目につくところにも出てきます。ネコに襲われたり、車にはねられたりして命を落とすヒナもいます。

 

  • ヒナを見かけたら

 そんな時期によく「野鳥のヒナを拾ったのだけどどうしたらよいでしょうか?」と質問がたくさん来ます。でも、そのヒナは本当に拾われる必要があったのでしょうか。
 実は、エサをもらっているヒナでも親から少し離れることがあるのです。こんなヒナを見かけた人が、ヒナを拾っていってしまうことがあります。
 拾われたヒナはどうなるのでしょうか。多くの場合は、保健所や学校の保健室、獣医さんなどに持ち込まれます。残念ながら、野鳥の世話をしてくれるところはほとんどありません。自分でエサをとることが出来ないヒナは誰かが親の代わりに与えなくてはいけません。短い間隔でエサを求めるヒナを育てることはとても難しく、手間のかかることです。そのため、保護施設まで連れて行っても、自分でエサを捕れないヒナは命を落としてしまいます。

 

  • 隠してあげよう

 猫やカラスに襲われそうなヒナは近くのしげみの中に隠してあげましょう。親鳥はヒナの姿が見えなくても、ヒナの声で気づくことができます。

 

 日本野鳥の会ホームページ「野鳥の子育て応援キャンペーン」 より

 

  • 保護するときは相談を

 じっとして動けなかったり、けがをしていいる鳥を見つけても勝手に捕まえてしまうと法律違反になります。このまま放っておくことができない場合は、三重県農林水産部みどり共生推進課(Tel 059‐224‐2578)に相談してください。
 でも、ケガをしたり、弱っている鳥はほかの野鳥(タカなど)のエサになる場合があります。タカもヒナを育てるためにエサを探しています。元気な野鳥は簡単には捕まらないため、子育ての時期には貴重なエサとなります。失われる命があって、助かる命もあります。

 

 下の図は、生き物の食う・食われるの関係を示しています。実際の生物はいろいろな食べ物を捕っているためこんなに単純ではありませんが、私たち人間も含めて生きものを食べることによって生きていくことができるのです。 

   

 

【野鳥の子育て ヒナが育つまで】

公益財団法人 日本野鳥の会「ヒナを拾わないで ヒナとの関わり方がわかるハンドブック」より 

 

 

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