更新日: 2022年2月1日
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古墳~飛鳥時代
古墳時代(こふんじだい)
鍵穴の形をした前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)を代表とする古墳(こふん・お墓のこと)がつくられていた3世紀から7世紀までを古墳時代(こふんじだい)と呼びます。
桑名の高塚山には、約56mの大きさの前方後円墳があり、高塚山古墳(たかつかやまこふん)と呼ばれています。この古墳は、桑名市で一番大きく、一番高いところに造られました。平成16年に行われた調査では盾型(たてがた)や朝顔型(あさがおがた)・円筒(えんとう)の埴輪(はにわ)、籠目(かごめ)の文様のついた土師器(はじき)がたくさん発見されました。
NTN株式会社桑名製作所のグラウンドを造った時に、古墳時代の貝塚(かいづか・ごみ捨て場のこと)が発見されました。中縄遺跡(なかなわいせき)とよばれ、マガキ・ハマグリなどたくさんの貝や器(うつわ)、動物の骨で作られた小刀の柄や鏃(やじり)が見つかりました。この時代に使われた器には、大きくわけて堅く焼き締められた須恵器(すえき)と素焼きの土師器(はじき)があります。
中縄遺跡からは須恵器の瓶(へい)や杯(つき)、土師器の高杯(たかつき)、甕(かめ)なども発見されています。
中縄遺跡全景
中縄遺跡 白いところが貝
中縄遺跡発掘作業風景
中縄遺跡遺物出土状況
中縄遺跡から発見された貝
中縄遺跡から発見された魚の骨
中縄遺跡から発見された骨で
作られた道具
中縄遺跡から発見された動物の骨
中縄遺跡 須恵器の堤瓶(ていへい)
中縄遺跡 須恵器のはそう
「はそう」とは、穴に竹筒などストロー状のものを指しこみ、液体を注ぐために使った。
中縄遺跡 須恵器の杯蓋(つきぶた)
中縄遺跡 須恵器の杯身(つきみ)
中縄遺跡 土師器の高杯(たかつき)
中縄遺跡 土師器の台付甕(かめ)
中縄遺跡 土師器の杯(つき)
飛鳥時代(あすかじだい)
飛鳥時代(あすかじだい)になると全国各地に寺院(じいん)が建てられるようになりました。市内の寺院跡としては、町屋川(まちやがわ)の左岸に額田廃寺(ぬかたはいじ)、肱江川(ひじえがわ)の左岸に南小山廃寺(みなみおやまはいじ)・北小山廃寺があります。
額田廃寺は、昭和39(1964)年に有吉台住宅団地を造るときの発掘調査で塔(とう)、金堂(こんどう)、講堂(こうどう)、僧坊(そうぼう)、中門跡(ちゅうもんあと)などの遺構や、たくさんの瓦や器も発見され、奈良県の法隆寺と同じ建物配置を持つ寺院であることがわかりました。
また、南小山廃寺は、戦前から瓦や鴟尾(しび※)が見つかっており、昭和60(1985)年の発掘調査によってたくさんの丸瓦(まるがわら)、平瓦が発見されています。
※「鴟尾(しび)」とは、瓦葺屋根(かわらぶきやね)の大棟の両端につけられる飾りの一種。魚の尾をかたどったものといわれています。寺院(じいん)や仏殿(ぶつでん)などによくみられます。
この時代にこれだけの規模の寺院が建てられたことから、北勢地方に大きな力を持ち、さらに中央ともつながりを持った地方豪族がいたことが想像されます。
額田廃寺調査風景
額田廃寺の建物跡
額田廃寺の軒丸瓦1
額田廃寺の軒丸瓦2
額田廃寺の須恵器の器
額田廃寺の金銅仏
額田廃寺のせん仏
「せん仏」とは、仏像などを粘土(ねんど)で型抜きして焼いたもの。
南小山廃寺の軒平瓦と軒丸瓦
南小山廃寺の瓦敷遺構
南小山廃寺の鴟尾(しび)
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