更新日: 2024年1月31日
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桑名のはまぐりのご紹介
桑名のはまぐり
「その手は桑名の焼き蛤」と言われ親しまれてきた、桑名の特産品「はまぐり」。
江戸時代には三重県の特産品として歴代将軍に献上されており、十返舎一九の『東海道中膝栗毛』にも登場します。
木曽三川の淡水と伊勢湾の海水とが混ざり合う、栄養豊富な漁場で育った桑名のはまぐりは、ふっくらと身が大きく、濃厚な味わいです。
はまぐりの種類
国内で流通しているはまぐりは、主に、日本在来種の「ハマグリ(内湾性)」「チョウセンハマグリ(外洋性)」と外来種「シナハマグリ」の3種類です。桑名市で獲れるはまぐりは内湾性で「地はまぐり」と呼ばれます。
内湾性のはまぐりは、海ほど流れが強くない場所で育つため、外洋性のハマグリに比べて殻が薄く、身がぷっくりしていて柔らかいのが特徴です。
はまぐり漁
日の出とともに出港。ひと振りの旗を合図に、漁師らが一斉に漁場をめざします。船で走ること20分。揖斐川と伊勢湾の境目のような、広くて静かな漁場に到着します。
早速、ワイヤーの先に付いたいかりを下ろして「うんてん」と呼ばれる漁具を投入し、ワイヤーを巻き取りながら、海底を引いていきます。
180mほど引き、網を引き上げると、ほかの魚介に混じってはまぐりが美しく光っています。
3cm未満(※)のものは海へ返されます。
三重県の三重県漁業調整規則では、はまぐりは3cm以下のものの採捕が禁止されています。赤須賀漁協では、独自に4.5cm以下のものは獲らないようにしています。
その日の朝に採ったはまぐりが競りにかけられ、各大きさに分別されたはまぐりを、仲卸業者が競り落とします。桑名で獲れたはまぐりの多くは、料亭や料理旅館などに出荷されています。
資源管理
桑名のはまぐりの漁獲量は、昭和40年代には2,000から3,000トンありましたが、昭和50年頃から急に減少していき、平成7年には過去最低の0.8トンまで落ち込みました。絶滅の危機さえも叫ばれるほどに激減してしまった、桑名産のはまぐりの復活に向けて漁協、県、市が一体となって様々取り組みが行われています。
漁獲量制限
資源を守るため、漁は週3回、1人1日あたりの漁獲量を制限しています。
種苗生産
平成2年には「赤須賀漁協ハマグリ種苗生産施設」が整備され、実用化レベルでの種苗生産がスタートしました。同施設では県の指導のもと赤須賀漁協と桑名市協力し試行錯誤を繰り返しながら、これまでに約4,000万個のハマグリ稚貝を生産、放流してきました。
人工干潟の造成
平成5年には桑名市城南沖に、翌年には長島町沖にそれぞれ20ヘクタールの人口干潟が造成されたのを機会に、はまぐりの生育環境の調査・改善に取り組んでいます。
次の世代へ伝える
赤須賀漁業協同組合青壮年部研究会では、「子どもたちに赤須賀のことをもっと伝えたい」という思いから体験学習に注力。小学生の社会見学を年間20校以上受け入れるほか、地元の城東小学校の児童と一緒にはまぐりの稚貝放流なども行っています。
また、漁場環境の維持・改善のため、上流部である岐阜県白川町で地元の住民の皆さんと共に森林整備を行っています。
はまぐりを食べる
お店で食べる
はまぐりの競りが行われる桑名港(赤須賀)のすぐ隣にある「はまぐりプラザ」内の「食堂はまかぜ」では、地はまぐりを使った料理をお値打ちに食べることができます。
以下のホームページでもはまぐりを食べることのできるお店が紹介されています。
購入する
ふるさと納税でも桑名産のはまぐりを取り扱っています。
貴重なはまぐりを守るために
この水域は共同漁業権が設定されている漁場であるため、潮干狩りは行えません。
特定の漁業者以外の方が貝類(ハマグリ、シジミ、アサリなど)を採取すると漁業法により罰せられることがあります。
桑名市では名産はまぐりの復活に向け、地元漁協と共同で木曽三川河口域と人工干潟において種苗生産育成事業や稚貝放流事業に取り組んでいます。また、漁業者、海上保安部、桑名警察署など、県警機関と共同で、密漁パトロールを行っています。
全国的に有名な桑名のはまぐりを将来にわたって絶やさないためにも、皆さんのご理解とご協力をお願いします。
その他
三重ブランドに認定
平成29年には三重ブランドにも認定されました。三重ブランドについては県のホームページ(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)をご覧ください。
雑誌掲載
平成30年11月6日発売『Discovery japan』12月号(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
作家・柏井 壽さん ハマグリ尽くしと朝市の桑名食い倒れ旅へ
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