更新日: 2024年10月23日

ここから本文です。

更年期障害について

更年期に現れる様々な症状の中で他の疾患に起因しないもので、その症状により日常生活に支障を来す状態を更年期障害といいます。女性に特有と思われがちな更年期障害ですが、近年では男性にもあることがわかってきています。

女性の更年期症状

閉経の平均年齢は50.5歳ですが、これを挟んだ10年間を更年期と呼びます。40歳を超えた頃から体調不良が続くということがあれば更年期の症状かもしれません。以下は一般的な症状です。

症状

  • 身体症状(ほてり、のぼせ、発汗、動悸、頭痛、関節痛、冷え、疲れやすさなど)
  • 精神症状(意欲低下、イライラ、不眠など)

セルフチェック

女性の更年期症状の状況を示す一つの指標としてSMIスコア(簡略更年期指数)があります。このスコアは、更年期の女性が医療機関を受診する目安を示したものであり、スコアの高さ自体が更年期障害を示すものではありません。まずは気軽にチェックしてみましょう。

こちらで自動計算できます(外部サイトへリンク)

症状
1.顔がほてる 10 6 3 0
2.汗をかきやすい 10 6 3 0
3.腰や手足が冷えやすい 14 9 5 0
4.息切れ、動悸がする 12 8 4 0
5.寝つきが悪い、または眠りが浅い 14 9 5 0
6.怒りやすく、すぐイライラする 12 8 4 0
7.くよくよしたり、憂うつになることがある 7 5 3 0
8.頭痛、めまい、吐き気がよくある 7 5 3 0
9.疲れやすい 7 4 2 0
10.肩こり、腰痛、手足の痛みがある 7 5 3 0

更年期指数の自己採点の評価法(合計点)

0~25点:上手に更年期を過ごしています。これまでの生活態度を続けていいでしょう。

26~50点:食事、運動などに注意を払い、生活様式などにも無理をしないようにしましょう。

51~65点:医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法を受けた方がいいでしょう。

66~80点:長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう。

81~100点:各科の精密検査を受け、更年期障害のみである場合は、専門医での長期的な対応が必要でしょう。

チェックリスト:【厚生労働省】更年期症状・障害に関する意識調査(結果概要)より

男性の更年期症状

男性の場合は更年期の時期は明確に定まっておらず、男性ホルモンが年齢とともに徐々に減少することで更年期症状が出てきます。40歳代以降、どの年代でも症状が出る可能性があります。以下は一般的な症状です。

症状

  • 身体症状(ほてり、のぼせ、発汗、動悸、めまい、頭痛、関節痛、疲れやすさなど)
  • 精神症状(イライラ、不安感、パニック、気分の落ち込み、やる気が出ない、不眠など)
  • 性機能の症状(勃起不全、性欲の低下)

セルフチェック

男性の更年期症状の状況を示す一つの指標としてAMSスコア(男性更年期障害質問票)があります。更年期障害の診断はAMSのみで診断されるのではなく、その他診察等によって行われます。まずは気軽にチェックしてみましょう。

こちらで自動計算できます(外部サイトへリンク)

症状 なし 軽度 中等度 重度 極めて重度
1.肉体的にも精神的にも調子が悪い 1 2 3 4 5
2.関節や筋肉に痛みがある(腰痛・関節痛など) 1 2 3 4 5
3.発汗・のぼせ 1 2 3 4 5
4.眠れない・眠りが浅い 1 2 3 4 5
5.よく眠くなるし、しばしば疲れを感じる 1 2 3 4 5
6.いらいらする、不機嫌になる 1 2 3 4 5
7.神経質になった 1 2 3 4 5
8.不安になりやすい 1 2 3 4 5
9.やる気がない、無気力、疲労感が取れない 1 2 3 4 5
10.筋力の低下 1 2 3 4 5
11.憂うつな気分、無力感 1 2 3 4 5
12.自分のピークは過ぎたと感じる 1 2 3 4 5
13.燃え尽きたと感じる、どん底の状態だと感じる 1 2 3 4 5
14.髭の伸びが遅くなった 1 2 3 4 5
15.性的能力の衰え 1 2 3 4 5
16.朝立ちの回数が減少した 1 2 3 4 5
17.性欲の低下 1 2 3 4 5

訴えの程度(合計点)

17~26点:なし、27~36点:軽度、37~49点:中等度、50点以上:重度

チェックリスト:【厚生労働省】更年期症状・障害に関する意識調査(結果概要)より

更年期障害の受診や治療について

治療には漢方薬を使用したり、対症療法・ホルモン補充療法をする場合がありますが、まずはご自身の生活リズムを整えることが大切です。バランスのよい食事・良質な睡眠・適度な運動・禁煙等、ご自身の生活習慣を振り返ってみましょう。

身体症状がつらい時は、女性の場合は婦人科・男性の場合は泌尿器科、その他内科・心療内科・整形外科等で相談できます。精神症状がつらい時には、精神科で相談することをお勧めします。何科を受診すればいいかわからない時には、まずはかかりつけ医に相談するとよいでしょう。

令和4年の厚生労働省の調査では、更年期の症状があっても医療機関を受診していない方が8~9割を占めていたということです。「更年期だから」と思い込んで重大な病気を見逃さないために、症状を我慢せずに受診することも大切です。

みんなで知ろう、更年期障害

女性にも男性にも起こりうる更年期障害について知り、家族・職場の方の不調の際にはいたわり、医療機関への受診を勧めるなど、この世代に体調不良があることを理解しておくことが大切です。

関連サイト

 

 

 

 

お問い合わせ

保健福祉部 保健医療課

電話番号:0594-24-1182

ファックス番号:0594-24-3032