更新日: 2025年4月21日
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糖尿病性腎症重症化予防
桑名市では、糖尿病の重症化を防ぎ、人工透析への移行を抑制することを目指しています。
糖尿病性腎症重症化予防事業は、特定健康診査の結果から高血糖の方や腎機能の低下がみられる方に対して、保健指導や専門医へ受診するようご案内し、専門医等による治療および栄養指導、生活指導を行います。
腎機能は、一旦悪化してしまうと改善が難しいため、早めの対策が重要です。治療をしないで放っておいたり、自己判断で通院をやめたりせず、早い段階から医療機関を受診し適切な治療を受けて健やかな生活を維持しましょう。
糖尿病はどんな病気?
糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリン(血糖を下げる働きを持つホルモン)がうまく作用しないことで、ブドウ糖が利用されずに血液中にあふれ出てしまう病気です。ブドウ糖が慢性的にあふれ、血糖値が高い状態が続くと血管を傷つけます。初期の段階では自覚症状がほとんどありませんが、血糖値が高いまま放置すると全身の血管を傷つけ、さまざまな合併症を引き起こします。
糖尿病が進行すると動脈硬化が進み、脳卒中や心臓病など「命にかかわる病気」を招きます。また、三大合併症として、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害があり、透析が必要になったり、失明する場合もあります。
健診で「血糖値」や「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」を確認したり、適切な受診をして、糖尿病が進行しないようにすることが大切になります。
関連サイト
- 国立国際医療研究センター糖尿病情報センター(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます):糖尿病についての詳しい情報を見ることができます。
- 糖尿病予測ツール(国立国際医療研究センター)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます):健康診査の結果を入力すると、3年以内に糖尿病を発症する確率が表示されます。
糖尿病の検査項目と健診結果の見方
検査項目
糖尿病は、血液検査でわかる血糖値とHbA1cが基準値より高いかどうかで診断されます。
血糖値とは
血液中のブドウ糖の量を表します。空腹時血糖値は、食事の影響を受けていない時(食後10時間以上)の血糖を調べたものです。
HbA1cとは
過去1、2か月分の血糖の状態を反映します。検査前の食事の影響を受けない数値のため血糖コントロールの目安になります。
健診結果の見方
健診結果のHbA1cまたは空腹時血糖を確認し、血糖コントロールの状態を確かめてみましょう。
あなたの血糖値は?
-
HbA1c6.5%以上または空腹時血糖126mg/dl以上の方
受診勧奨判定値を超えています。定期的に医療機関を受診していなければ、すぐに医療機関を受診しましょう。
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HbA1c5.6から6.4%または空腹時血糖100から125mg/dlの方
正常域を超えています。食生活の改善や運動に取り組むことが大切です。
-
HbA1c5.5%以下または空腹時血糖99mg/dl以下の方
正常値です。今後も継続して健診を受けてください。)
出典:厚生労働省健康・生活衛生局「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」
糖尿病を放っておくとどうなる?
糖尿病の初期には、自覚症状がほとんどありません。しかし、自覚症状がないからと治療を放置していると、合併症を引き起こす恐れがあります。
糖尿病の合併症
動脈硬化が進行し、糖尿病予備軍の頃から壊疽(えそ)、脳血管疾患、虚血性心疾患のリスクが高まります。発症すると命にかかわります。
糖尿病三大合併症
細い血管の障害により起こり、糖尿病発症後数年かけてゆっくり進行します。
-
糖尿病性神経障害
末端の神経が障害をうけ、手足のしびれが生じます。悪化すると知覚を失い、けがをしても気づかずに壊疽を起こすこともあります。
-
糖尿病性網膜症
網膜の血管が傷つくことで視力の低下や出血が起こり、進行すると失明する場合があります。
-
糖尿病性腎症
腎臓の血管が傷つくことで、ろ過機能が低下し尿がつくれなくなります。悪化すると腎不全となり、人工透析が必要となることもあります。
あなたの腎機能は?
eGFR(イージーエフアール)や尿蛋白で腎臓の機能の重症度が区分されます。
-
eGFR45未満の方、または尿蛋白(+)以上の方
腎臓の働きが低下している可能性があります。すぐに医療機関を受診しましょう。
-
eGFR45以上60未満で尿蛋白(−)(±)の方、またはeGFR60以上で尿蛋白(±)の方
腎機能の軽度の低下がある可能性があります。食塩の過剰摂取、喫煙、不規則な生活など生活習慣の改善に取り組んでください。
-
eGFR60以上で尿蛋白(−)の方
腎機能の低下はありません。今後も継続して健診を受けましょう。
出典:厚生労働省健康・生活衛生局「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」
糖尿病や合併症の予防のために、生活習慣を見直してみましょう
糖尿病の発症や重症化を防ぐためには、食事・運動などの生活習慣の見直しや、早期治療・治療の継続がとても大切です。
食生活
食事の量やバランスに気をつけましょう。野菜や海藻から食べるようにする、ゆっくり食べる、間食をとり過ぎていないか、なども見直してみましょう。腎臓に負担をかけないよう塩分も控えましょう。
運動習慣
適度な運動習慣は、メタボや血糖値の改善に有効です。有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせて行いましょう。
歯周病予防
糖尿病の人は歯周病にかかりやすく、歯周病は血糖値の上昇を招いて糖尿病を進行させるという悪循環をもたらします。歯周病の予防には歯みがき習慣などのセルフケアはもちろん、定期的に歯科健診を受けることが大切です。
禁煙
喫煙は血糖値を上昇させるだけでなく、インスリンの働きも妨げます。喫煙習慣のある人は、禁煙をはじめましょう。
フットケア
合併症のひとつに足のトラブルがあります。重症化すると足を切断するケースもあるため、日頃からのケアを習慣にしましょう。足の状態を知るために、帰宅時や入浴時などに、足の皮膚や爪に異常がないかを確認しましょう。自分の足に合った靴を履く、素足を避け靴下を履くことも心掛けてください。
薬物療法
糖尿病の治療薬は、一人ひとりの病態に応じて使い分けられます。継続することが重要なため、どのような治療が向いているのか、主治医や医療スタッフと十分に相談しましょう。
糖尿病性腎症重症化予防事業について
対象となる方
桑名市国民健康保険加入者で当該年度の特定健康診査を受けた方のうち、基準を満たした方。
注意)対象者には、通知・電話等でご案内します。
お問い合わせ
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