更新日: 2022年2月1日

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ゆうれいあめ

ゆうれいあめ

桑名にはたくさんの寺院がありますが、「幽霊飴(ゆうれいあめ)」は、その中の浄土寺(じょうどじ)にまつわる不思議な物語です。

時は、元禄半ば(1695年前後)夏の末だと伝えられています。

浄土寺の門前に「飴忠(あめちゅう)」という飴屋がありました。その店に毎夜一人の女の人が来て飴を買っていくようになりました。すると、主人が売り上げを勘定(かんじょう)するとき、銭(ぜに)に交じって必ず木の葉が一枚入っているようになりました。飴忠の主人は、女の人が置いていったお金が木の葉に変わるのだと思い、ある夜、女の人の後をつけました。すると、その人は、浄土寺の墓地(ぼち)に消えてゆきました。気味が悪くなった主人は、翌朝、寺の住職と共に墓地に行ったところ、ま新しい墓の中から赤ん坊の泣き声が聞こえました。驚いた二人が墓を掘ると、飴を買いに来た女の人に抱かれた赤ん坊がいました。幽霊が飴で赤ん坊を育てていたのです。母親を哀れんだ住職と飴忠の主人は、女の人を手厚く葬(ほうむ)りました。赤ん坊はその後すくすくと育ったということです。

幽霊が買いにきたという噂(うわさ)で飴忠は有名となり、地蔵盆には飴に小麦粉をまぶしたものを売り、人々はこれを「幽霊飴」と呼びました。(引用:三重県小学校国語教育研究会編著(2004)『読みがたり三重のむかし話』)

「幽霊飴」の物語からは、幽霊になってまで飴を求める母親の姿に、子どもを思う親の心を感じることができます。また、この物語は「まんが日本昔ばなし」でも放映され、全国的にも知られています。

浄土寺では、現在でも8月23、24日の地蔵盆の夕刻にだけ幽霊飴が売られます。また、各地でも同様の言い伝えが残っています。

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